起源: シベリアンハスキーは、シベリア地域のチュクチ族によって古くから飼育されてきました。

シベリアンハスキーは中型犬でありながら、力強い体格を持っています。

彼らは平均気温10度未満の極寒下で、そりの牽引などに重用されてきたことからもわかるように、過酷な環境での運搬や狩猟に優れた耐寒性と長距離疾走可能な強靭な体力・持久力を持ちます。

しかしながら、彼らは暑に対しては極めて弱く、毎日の運動についても比較的冷涼な時間帯を選んでやるなどの配慮が必要となります。

シベリアンハスキーは非常に社交的で友好的な性格を持っています。

彼らは社会性が強く、所属集団への帰属意識・回帰性が高く、そこが自らの所属すべき集団であると自覚すれば飼い主への忠誠、その家の児童・幼児に対する親和性もあり、幼児がいたり、他の小動物ペットがいる家庭に同居しても問題はないとされています。

一方、飼い主に対して、気にしてもらいたい、褒められたい、という欲求が強い上に、頑固で独立心、自我表現欲が強い一面もあり、しつけを忍耐強く行う必要があります。

彼らは好奇心が非常に強く、特に成長期から青年期はいたずら好きで力の強い犬種であるため、勢いあまって什器などを壊すこともままありますので、注意が必要です。

シベリアンハスキーは高い運動量を必要とする犬種です。

彼らの特性上、朝夕各1時間以上の運動が望ましく、飼い主としてその都度同伴が必要となるため、総じて飼育は容易とは言いがたいですが、適正な育成とコミュニケーションがなされれば名実ともに楽しい家族の一員となります。

また、豊富な運動量に比例してエネルギー消費や代謝が非常に活発であるため、摂食に際しては、高レベルのタンパク質と高品質脂肪の調和が取れた食事を必要とすることに留意する必要があります。

シベリアンハスキーは独特の声を持っており、吠えるよりもハウリングやヨーデルのような鳴き声を発することが多いです。彼らの声は遠くまで響き渡ります。

シベリアンハスキーは人や他犬に対して、常に激しく唸り過剰な威嚇をしかける成犬個体が散見されることがあります。

これは主に成長期における飼い主の愛情教育の不足や充分な運動機会の不足などから来るストレス蓄積が原因とする表現であり、飼主のしつけに由来するものとなります。

また、このことは、日本におけるかつてのハスキー犬ブームの際に、安易に流行にのり怠慢な育成を行った結果、わがままに育った成犬をもてあまして飼育放棄・捨犬をする飼い主が続出し、大きな社会問題となり、広く認知されることとなりました。

シベリアンハスキーは、比較的疾病に罹患しづらい犬種ではありますが、股関節やヒザ関節を中心に骨格・関節系の疾患やケガ、角膜の栄養障害・白内障・緑内障などの眼球系疾患を好発する傾向があります。

このため、他犬種同様の感染症の予防接種を受けさせるだけでなく、検診時には触診のほか特に骨格系検診・眼科検診も受診させるように心がけることが大切となります。

シベリアンハスキーはその美しい外見と友好的な性格から、多くの人々に愛されています。彼らは適切な訓練と運動を提供することで、素晴らしいペットとして家族に加わることができます。

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